コラムコラム

一次エネルギーについて

 「一次エネルギー」という言葉をご存知でしょうか?
これは例えば、家庭で「1」というエネルギー(二次エネルギー)を使った場合に、実際に地球上で消費したエネルギー(一次エネルギー)が、いくつになっているかということに着目することなんです。つまり本質的な「省エネ」を考えるにあたっての基準値となる数値です。
PEF(Primary Energy Factor)とは、一次から二次への変換係数を示すわけですが、これが例えば、電気の場合PEF=2.7となります。これはつまり、家庭で「1」のエネルギーを使った場合に、一次エネルギーはその2.7倍にもなるということ。発電や送電ロスによって、実に1.7倍ものエネルギーが熱となって途中で失われてしまっているわけです。このPEFの数値が大きければ大きいほど、ロスが大きく非効率なエネルギーと言えます。逆に、ガスなどは家庭の中で燃やして使っていることから、1.1程度。木質バイオマスの場合は、0.2という低い数値で環境負荷の低いエネルギーと言えます。
 このように非効率なエネルギーの「電気」でも、高効率のエアコンや冷蔵庫などで使われているヒートポンプ方式を使う場合は、APF(Annual Performance Factor=通年エネルギー消費効率)の数値が高いので、例外となります。例えば、APF=3のエアコンを使った場合、家庭で1kWhの電力を使うと、その3倍の熱量が得られるので、結果的に、一次エネルギーの消費が2.7kWhであっても、約3kWh分の熱量を得ているので、悪くはないわけです。

■まとめ
暖房や給湯などの「熱」エネルギーを得るのに「電気」を使うのはひじょうに勿体ない! できれば木質バイオマスなど、他のエネルギーを活用したほうが良いです。(でもヒートポンプなら、悪くない。。)

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